第1号 はかる検査・受診
フレイルは、"戻れる"状態です
年のせいだと思っていた歩きにくさや疲れやすさは、フレイルかもしれません。フレイルは要介護の一歩手前ですが、気づいて手を打てば戻れる状態です。第1号では、その考え方と自宅でできる確かめ方をご紹介します。
「年だから」で片づけないでください
- 歩くのが遅くなった
- ペットボトルのふたが開けにくい
- 外出がおっくうで、家にいることが増えた
- なんとなく疲れやすい
こうした変化を、多くの方が「年だから仕方ない」と受け止めます。けれど、その一部はフレイルという状態かもしれません。
フレイルとは
フレイルは、加齢にともなって心身の働きが弱くなり、健康な状態と介護が必要な状態の中間にある段階を指します。英語の frailty(虚弱)が語源です。
大切なのは、フレイルは戻りうる状態だということです。要介護になってしまうと元の状態へ戻すのは簡単ではありませんが、フレイルの段階で気づいて運動・食事・人との関わりを整えれば、健康な状態に近づけることが期待できます。
だからこそ「気づくこと」に意味があります。
三つの面から弱っていく
フレイルは足腰の問題だけではありません。次の三つが互いに影響し合います。
| 面 | 弱りのサイン |
|---|---|
| からだ | 歩く速さが落ちる、握力が弱る、体重が減る |
| こころ | 意欲がわかない、もの忘れが増えた気がする |
| 暮らし | 外出が減る、人と話す機会が減る、役割がなくなる |
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たとえば膝が痛くて外出しなくなると、人と会わなくなり、食事も簡単なもので済ませるようになります。すると筋肉が落ちてさらに歩きにくくなる。一つの弱りが次の弱りを呼ぶのがフレイルの怖さです。
自宅でできる「指輪っかテスト」
よく知られている簡単な確かめ方に、指輪っかテストがあります。
- 椅子に座り、片方のふくらはぎのいちばん太いところを探します
- 両手の親指と人差し指で輪をつくります
- その輪で、ふくらはぎを軽く囲みます
囲めないなら、いまのところ筋肉量は保たれています。ちょうど囲める、すき間ができる場合は、筋肉が減っている可能性があります。
これはあくまで目安です。すき間ができたからといって、すぐに介護が必要になるわけではありません。「気にかけるきっかけ」として使ってください。
注意 このテストは筋肉量の傾向をみるためのもので、診断ではありません。体重が短期間に減った、転びやすくなったなど気になる変化があるときは、自己判断せず受診してください。
心配なときの入口
当院ではフレイルを専門にみる外来と、体の状態をまとめて調べる検診を用意しています。
- フレイル外来 — 運動・栄養・口の機能などを評価し、戻すための計画を立てます
- フレイル検診・フレイルドック — いまの状態を数値で把握したい方へ
いずれも予約制です。まずは代表電話(096-381-5111)へご相談ください。
次号予告
第2号は「食べる」がテーマです。体重が減ってきたというサインを、どう受け止めればよいのかをお伝えします。
この号は院内で執筆したものです。医師・専門職による監修は完了していません。
公開前に監修者を立て、frontmatter の supervisor に記載してください。
掲載内容は一般的な情報です。診断や治療の判断は、症状や既往によって変わります。 気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関へご相談ください。